西野博詞 市議候補予定者

[林業]
林業は、国産木材の価格低迷、従事者の高齢化等により厳しい状況に置かれていますが、林業担い手への技術指導や機械化等の助成支援、公共建築物等への積極的な木材使用を推進することにより活性化を図る一方、所有者と連携して間伐や里山整備を進めるこ
とが必要と考えます。
[農業]
農業の担い手への技術指導や農地の集約・集積化支援、機械化等の助成を進めるとともに、農産物の付加価値を高めるために「産・官・学・JA」連携による6次産業化の推進、アンテナショップ設置などによる情報発信に取り組むことが必要と考えます。
 鳥獣被害対策は、里山整備により一定の効果が図られると考えます。
[商工業]
 市内企業・店舗等への就職や製品購買意欲を高めるため、行政もタイアップして広く紹介情報を発信するととともに、市が発注する公共事業や物品購入にあたっては、可能な限り市内業者の入札機会を作ることが必要と考えます。
また、本市の基幹産業である農業に関連する業種については、6次産業化の推進により地域経済の活性化が図られると考えます。
[観光]
本市の観光客滞在時間は長くても数時間という現状では、大きな経済効果は期待できません。宿泊客を増やすための戦略として、最低でも2日間楽しめる観光地や町並みを重点整備する必要があると考えます。さらには、JRや都市部の旅行社・レンタカー会社等への積極的な情報発信が不可欠です。
[行政]
 首長は、強力なリーダーシップ発揮、議会は「政治の質」を高める改革が求められます。
また、職員には、服務の根本基準を遵守し、一般常識や専門性を深める研修が必要です。
 その上で、本市の抱える諸問題、将来の課題にスピード感を持って取り組んでいくこと
が不可欠です。
なお、首長も議員も職員も市民もマスコミも「旧町意識」から脱却する時期に来ている
ことを認識しなければならないと思います。
これから直面する赤字財政への対応をどのようにお考えでしょうか?
 行財政改革も必要ですが、安定的な歳入増加策、すなわち納税者数を維持、増加できるような具体的方策を推進すべきと考えます。そのためには、上記で述べたような地域経済の活性化策の推進が不可欠です。
 なお、本市は県下5番目に広い市域を有しますが、その大半が山間部で、かつ、小集落が点在しているため、道路や上下水道等のインフラの維持管理費が巨額になります。一方で人口減少が進展していく中で市民の負担が一層増えます。
そのため、住宅、職場、店舗、病院等の生活に必要な機能を中心部に集めることで、自家用車に頼らず公共交通機関や徒歩で暮らせる街にする「コンパクトシティ」を視野に入れた検討が必要と考えます。
[議会]
議会は、予算・決算などのチェックだけにとどまらず、政策提案や住民の意見集約、議会の情報公開を積極的に行うことが求められます。
議員も「旧町意識」から脱却し、オール丹波市で課題解決に取り組まなければならない
と考えます。
自分が丹波市議、市長となるにふさわしい思う理由をお聞かせください。
 丹波市議にふさわしいか否かは、有権者の判断で決まります。ただ、本市が抱える様々な問題や課題への解決に向けて、情熱と創意工夫をもって全力で行動する覚悟です。
[教育]
家庭・学校・地域が連携して子ども達に郷土愛を育む教育を行うことが必要と考えます。
インターネット時代にあって、本に親しみ、創造性豊かな人間形成を図ることが益々重
要になってきます。そのためには「知の宝庫・生涯学習の場・居場所」である図書館の充
実が不可欠です。
また、近年子どもの相対的貧困率が上昇傾向にあり、就学援助を受けている小学生・中学生の割合は15%を超えていると言われています。教育の機会不均等を是正する必要があります。
[労働環境]
 「職住近接」、すなわち市内で働く場を確保するのが理想だと考えますが、現実には市外で働くケースが多く、その場合でもできる限り自宅通勤が可能となるよう公共交通アクセスの整備、特にJRの増便が必要と考えます。
 一方、ICT技術が進歩し、在宅勤務が可能な状況になってきていることから、ICT関連企業の誘致に取り組むことも大事です。
[暮らし]
 暮らしの最優先課題は、安心安全のまちづくりだと考えます。医療介護の整備、独居高齢者の見守り、貧困家庭への支援、災害に強いまちづくり等の取り組みは、今後益々重要不可欠な課題です。
[環境]
 生活環境の基本のきは、安心安全です。その上で、医療介護体制の整備、働く場の確保、遊び・学びの場の充実であり、食の安全だと考えます。
 その他については、他の質問回答をご参照ください。
[健康]
 生活習慣病予防の取り組みとして、健康増進施策(健康教育や運動)や食育の推進が大切だと考えます。具体的には、丹波の自然を活かしたアウトドアスポーツの推進であったり、地元産食材を使った食事を啓発する等です。
[医療]
 大病院志向ではなく、かかりつけ医(日常的な診療や健康管理等を行ってくれる身近なお医者さん)を持つとともに、日頃から暴飲暴食を避け、運動をして健康管理・病気予防を心掛けることが大事です。
 在日外国人が受診する際の言葉の問題解決や生活困窮者や子育て中の家庭に対する医療費支援も取り組むべき課題と考えます。
[福祉]
 少子高齢化が進展して要介護高齢者が増える一方、介護従事者は不足するという事態になってきます。さらに、非正規雇用といった不安定要因もあり、福祉サービスの充実が今後益々必要になってくると思います。
[まちづくり]
空き家対策や自治会、居場所等々、解決すべき課題が山積しており、手が付けられるものから取り組んでいかなければならないと思います。しかしながら、人口減少が確実視される状況下では、[行政]の項の「赤字財政」で述べたように、「コンパクトシティ」に向けた対策を取らざるを得ないと考えます。
[文化]
 長い歴史に育まれた文化(祭や踊り、伝承技術等)は、個人やグループの熱意と努力だけでは保存継承が難しく、いつしか廃れてしまうと危惧されます。先人から受け継いだ宝物は、行政が積極的に関わり、支援することが重要だと考えます。
[災害]
 地球温暖化が進行する中、かつて経験しなかった豪雨災害が身近で発生するようになっています。完璧な防災対策は財政的にも限界があることから、「減災」の考え方のもと、必要な対策を種々実施していくことが必要と考えます。
[交通]
公共交通の充実は、乗客数と利便性の悪循環から実現性は容易ではないと思われますが、定住促進策の一環として、通勤・通学者のためのJRやバスの本数増が必要と考えます。
高齢者や障がいのある方の移動手段として、デマンド交通の利便性向上が求められます。
[質問]
現在の丹波市の最優先課題は何だとお考えでしょうか?
 本市の最優先課題は、医療介護、子育て支援をはじめ多々ありますが、特に、本市の基幹産業である農林業が、農林産物の生産だけでなく、これらを原材料とした加工品の製造販売、観光農園などの地域資源を活用したサービスまで展開する6次産業化を、産官学JAが連携して取り組み、地域経済を活性化することが必要と考えます。
丹波市と県、国の関係をどのようにお考えでしょうか?
憲法に地方自治の本来のあり方が規定されています。一般的には、地方自治体が自らの権限と責任において地域の行政を処理するという原則と、その自治体の住民の意思と責任において行政を行うという原則があると言われており、丹波市もその原則に基づき、法律の範囲内で自分達のまちのことは自分たちで決めることが大事です。
なお、地方分権一括法の施行により、国と地方公共団体の新しい関与の基本類型が地方自治法で設定され、また、国と地方公共団体の関係の公正・透明性を確保するため、国の関与の手続と係争処理手続が定められています。